Potomelliポトメリ

青い庭をひらいています

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Potomelliの、その人について

桃井裕範

ドラマー、シンガー、作曲家、編曲家、プロデューサー、そして教育者。東京に生まれ、ニューヨークでかたちづくられ、いまはPotomelliという名前で歌をつくっている。ステージのいちばん前にたどり着くまでの、遠回りの物語。

01

音楽は、いつも家にあった

東京

桃井裕範は東京都出身。幼いころから父親の影響で音楽に親しみ育った。音楽は与えられたものではなく、家のなかにあたりまえにあるものだった。

13歳でギターを、15歳でドラムとピアノを始める。中心にあったのはロックやポップス。大きな音で、身体ごと、誰かと一緒に鳴らす音楽だった。

桃井裕範のポートレート。
02

ジャズと出会う

上智大学

上智大学在学中にジャズと出会い、そこからすべての順番が変わる。演奏のしかたであったものが、追いかけるに値する問いになった。この音楽は、どういう仕組みで鳴っているのか。

以降はジャズに傾倒していく。ロックが消えたわけではない――それは今も消えていない――が、中心ではなくなった。この音楽をきちんと理解するには、それが母語として話されている場所へ行くしかない。卒業後、ニューヨークへ渡った。

03

ニューヨーク

2007 – 2012年

2007年8月に渡米し、The City College of New Yorkのジャズ・パフォーマンス科に入学。John Patitucci、Mike Holoberらのもとで、ジャズとクラシックの音楽理論、アンサンブル、作曲・編曲を学ぶ。

在学中にThe Ervin Drake Award、The Edward Rensin Memorial Awardを受賞。2010年に同大学を首席で卒業した。

まもなくQueens College(Aaron Copland School of Music)ジャズ・パフォーマンス科の修士課程へ進み、2010年から2012年にかけてDavid Berkman、Antonio Hart、Mike Mossmanらにアンサンブル、音楽理論、作曲・編曲を学ぶ。ドラムはBilly Hart、Vince Chericoに師事し、同大学院を修了した。

並行して、ニューヨークではKendrick Scottに4年間師事。ほかにもJohnathan Blake、Greg Hutchinson、John Rileyらに師事している。

同じ問いを、毎晩その答えが鳴っている街で、6年半、訊きつづけた。

04

演奏家として、作曲家として

2011 – 2014年

自作曲「Showers」がWBGOで取り上げられ、2011年にはLincoln CenterでのChampions of Jazz Benefitに出演。

2013年9月、初のリーダー作『Liquid Knots』を発表。Chad Lefkowitz-Brown(テナーサックス)、Nir Felder(ギター)、Julian Shore(ピアノ)、Sam Minaie(ベース)が参加した。

Lincoln Center、ShapeShifter Lab、Canal Room、Bar Next Door、Bitter End、Rockwood Music Hallなど、ニューヨーク各所で演奏を重ねる。2014年2月にはKari Antila New York Trioとヨーロッパをツアーし、同年7月にはフィンランドのPori Jazz Festivalに出演した。

バンドとともに演奏する桃井裕範。
05

東京へ戻る

2014年 –

2014年、約6年半のニューヨークでの活動を経て、本格的に日本へ活動の拠点を移す。そこから始まったのは、狭まることではなく、広がることだった。

帰国後は山中千尋をはじめとするジャズミュージシャンと多く共演。自身のルーツでもあるロック・ポップスの現場では、その歌心あふれるドラミングから、中森明菜、稲垣潤一、Gotch(Asian Kung-Fu Generation)、加藤登紀子といったシンガーのサポートも数多くこなしている。

近年はクラシックのフィールドでの演奏も多く、NHK交響楽団、群馬交響楽団、バッハ・コレギウム・ジャパン首席指揮者の鈴木優人らとも共演している。

Rising Sun Rock FestivalやBlue Note、Billboard Live、東京芸術劇場への出演のほか、NHK「あさイチ」、テレビ朝日「題名のない音楽会」などのメディアにも多数出演。

海外での演奏も数多く、これまでに公演を行った国はアメリカ、ロシア、ベルギー、フィンランド、シンガポール、中国。

青い照明のステージに立つ桃井裕範。
06

アレンジャー、そして音楽監督

劇場

アレンジャーとしても活動。北野武監督「座頭市」でも知られるタップダンサーHIDEBOH主催のタップミュージカル「Tap The Best Show」では音楽監督を務め、博品館劇場、日本青年館での公演を成功に導いた。

現在は東京を拠点に、ドラマー/コンポーザー/アレンジャーとして、世界各国のさまざまなアーティストとの共演を続けている。

07

ドラムの後ろから、いちばん前へ

Potomelli

長いあいだ、桃井裕範はドラムの後ろから音楽をかたちづくってきた。聴き、支え、編み、その場を前へ運ぶ。それは惜しみない仕事であり、そして、ほとんど姿の見えない仕事でもある。

Potomelliは、桃井裕範を中心とした流動的なプロジェクト。ここでは作詞・作曲をすべて自身が手がけ、自分の声をまんなかに置く。6年半のニューヨークでの活動を終えたのち、ドラマーとしての仕事とは別に、ひとつの単純な考えから始めた。自分にしか書けない曲を。そして、自分が歌うことに意味のある曲を。

Potomelliは、その背後にあるジャズの歴史を否定するものではない。リズムの、和声の、アンサンブルの経験は、ドラムの椅子に置いてこられたわけではない。それらが、ひとつの声になった。ここは、これまでのすべてが、ようやく目に見えるようになった場所だ。

ひとりの音楽家、ふたつの声。

Potomelliとしての桃井裕範。青い花に囲まれて。

経歴の詳細

師事・学び16
  • Kendrick Scott — 4年間師事
  • Billy Hart — ドラム(Queens College)
  • Vince Cherico — ドラム(Queens College)
  • John Patitucci — CCNY
  • Mike Holober — CCNY
  • David Berkman — Queens College
  • Antonio Hart — Queens College
  • Mike Mossman — Queens College
  • Johnathan Blake
  • Greg Hutchinson
  • John Riley
  • The City College of New York — ジャズ・パフォーマンス科 2010年首席卒業
  • Queens College(Aaron Copland School of Music)— 修士課程 2010–2012年
  • 上智大学(東京)
  • The Ervin Drake Award
  • The Edward Rensin Memorial Award
共演14
  • 山中千尋
  • 中森明菜
  • 稲垣潤一
  • Gotch(Asian Kung-Fu Generation)
  • 加藤登紀子
  • NHK交響楽団
  • 群馬交響楽団
  • 鈴木優人 — バッハ・コレギウム・ジャパン首席指揮者
  • HIDEBOH — タップダンサー
  • Kari Antila New York Trio
  • Chad Lefkowitz-Brown — テナーサックス
  • Nir Felder — ギター
  • Julian Shore — ピアノ
  • Sam Minaie — ベース
主な会場・フェスティバル15
  • Lincoln Center(ニューヨーク)
  • ShapeShifter Lab(ニューヨーク)
  • Canal Room(ニューヨーク)
  • Bar Next Door(ニューヨーク)
  • Bitter End(ニューヨーク)
  • Rockwood Music Hall(ニューヨーク)
  • Pori Jazz Festival(フィンランド)
  • Rising Sun Rock Festival
  • Blue Note
  • Billboard Live
  • 東京芸術劇場
  • 博品館劇場
  • 日本青年館
  • NHK「あさイチ」
  • テレビ朝日「題名のない音楽会」
公演した国7
  • アメリカ
  • ロシア
  • ベルギー
  • フィンランド
  • シンガポール
  • 中国
  • 日本
主な参加作品11
  • 桃井裕範 — Liquid Knots(2013/リーダー作)
  • 中森明菜 — Belie
  • Gotch — Vegetable
  • Yusuke Hirado — Heritage
  • Ban Ban Bazar — Étranger
  • Koji Kinoshita — Wonderful World
  • Still Caravan — Taking Our Time
  • Still Caravan — Indigo Gravity
  • V.A. — For Cool Cats Only vol.1 & 2
  • Naoki Kitajima — STD
  • itellu — Planets

桃井裕範のオフィシャル・バイオグラフィーをもとに構成。